告知の義務について、もう一度考えてみましょう。

今日は、私の失敗事例、最近実際に起こったことを書いてみます。

案件の内容と、私が募集人となったワケ

44歳、独身男性。
私の18年前からのお客様で、最後の見直しから10年以上たっていました。
きっかけは、去年10月頃、「人身事故の被害者になってしまったが、相手側の対応が悪い」という相談の電話をいただいたことでした。私は損保はやらないので、このお客様の損保会社すら知らなかったのですが、損保の担当ではなく私に電話をいただけたことは、素直に嬉しかったです。肝心な損保の担当は、今現在、どこにいるのかも分からないということでした。

ちょうどその頃、私のコンサル受講生に、損保、生保、両方の契約をかなりとらなければ査定が足りずに退職になってしまうという人がいました。損保の受講生は他にいなかったこともあり、私はその受講生に、そのお客様の自動車保険をお願いしたのです。そもそも自動車保険にちゃんとした担当者がいないことが問題だからです。

それと、私の中で、どうにかその受講生の査定をクリアさせたい、自分の実績を作りたい、そう思ってしまったのも事実です。

私は、自動車保険から生命保険の見直しに繋げるよう指示、見事に生命保険の方も契約となりました。その際に、10年前に私から加入した保険は解約しています。

例え、査定が足りなくて辞めることになったとしても、代理店に移籍する際に私のお客様の契約は必ず持っていく、といった約束をしたのですが、実際に査定が足りないとなったとき、その受講生の会社の出した言葉は、お客様は全て置いて辞めろ、とうものでした。

そうなると、私は本当に困ってしまいます。
正直、孤児契約になってしまっている私のお客様を、コンサル受講生たちに守ってもらえたら。そんなビジネスモデルも浮かんでいたのですが、一瞬で壊されてしまいました。

このお客様に対しての責任をとる意味で、私は再び保険の募集人資格を取りました。

10年前にはなかった告知がありました

保険に加入の際、健康状態を確認する告知書というものがありますが、10年前にはなかった告知がでてきてしまったのです。

毎年健康診断の心電図の項目で「右脚ブロックの疑い」ということで要精密検査を指摘されているが、病院に行っていない、という告知です。

どうやら23歳の入社の健康診断での心電図の検査のときから、毎回要精密検査の指摘を受けていて、私から保険を契約した際に、その告知が出てこなかった理由は、心電図の検査は、入社のときだけで、それから40歳までは検査項目がなかったため、告知に引っかかることがなかったということが分かりました。

40歳すぎて健康診断項目に「心電図」という項目が増えてから、毎年同じことで要精密検査となり、一度は病院で精密検査を受けたが、『体質的なもので、治療も通院も必要ない、今後の健康診断で指摘を受けてもとくに心配はいらない』と医師から言われたので、その後は病院には行っていない、とのことだったのです。

私もその病名についてネットで調べましたが、心配はいらないといったことしか書かれていませんでした。

この告知が出てきたときに、一瞬迷いました。
医者が、通院の必要がないと言っているから、このお客様は病院に行っていないのです。告知の必要があるのかどうか。

私は、そのコンサル受講生に、上司に相談するよう指示しました。

その後、私のところに来た連絡は、『無事に成立しました』
だったのです。
告知をしたけど成立だったのか、上司に相談さえもしなかったのか、または、上司に相談したけれど、告知をしなくていいと言われたのか。

その時は、日々の忙しさで、無事に成立して良かった!と、その告知のことも忘れてしまっていたのが、私の最大の汚点です。

今、私のコンサルも卒業し、査定が足りず、すでにこの業界にいない、その元受講生に確認することもできず。
ただそのお客様に確認できたのは、「告知しなかった」ということだけでした。

この事案に関しての対策

その元コンサル受講生が、査定が足らずに辞めてしまったことの謝罪と、私が再び資格を取ることで、いただいた契約をその会社から、私の所属する会社に移し(移管)私が責任もって契約をお預かりすることの提案のため、そのお客様に再度お会いしました。

このお客様の反応は、そういう理由なら契約を移すより入り直すよ!そう言ってくれたのです。いいんですか?の私の言葉に対し、
当たり前でしょ、何年の付き合いだと思ってるの!
と言っていただき、私のお客様は自分で守らなくてはいけないと、心から思いました。反省もしました。

その新規の契約の際に、去年の契約の際の「告知」が問題となったのです。

保険会社の回答が分かれる

予定していた契約は2社3件でした。
A社は、ありのままの告知をしていただいた方がいいです。
B社は、医者が必要ないと言っているから病院に行っていないわけで、告知の必要はないと思います。

でも、告知書の文章をじっくり読むと、やはり告知が必要なのでは???
そう思い、社長とも相談した結果、両社とも、詳細を追加告知書まで使って書き、健康診断書のコピーも添付して書類を提出しました。

その結果、なんと、A社が問題なく成立。告知をしなくてもいいのでは?という方のB社が『謝絶』と言って、保険会社から引き受けてもらえない、という結果になってしまったのです。

この場合、やはり去年末に成立している保険を移管した方がいいのか・・・
ただ、万が一、数か月後に、このお客様が心筋梗塞で入院した場合、過去にさかのぼって、告知をしていないことが保険会社に分かり、告知義務違反!として、給付されないことも十分に考えられます。

そうなんです。去年、元受講生がいただいた契約は、告知をしていたら謝絶になっていた可能性も高く、そうなると告知義務違反となるのです。

いざ、そうなっても、元受講生はもういないし、今回謝絶となった会社の、告知の必要はないと思います、の言葉に誰も責任はとってはくれないのです。

責任を取るのは、契約に関わった募集人です。

このようなことから、私は、去年契約していただいたものは、全て解約していただき、今回成立した保険1社2件のみを続ける、という方向でお客様に相談しました。

今後の課題

告知義務違反!
今ではそんなに行われていないと思います。
でも今回のような場合、保険営業の皆さんならどうしますか?
やはり、きちんと告知した上で無条件で加入できるお手伝いができるのが保険営業の仕事です。

今回の件では、紹介の恐ろしさ、自分のお客様に対する責任、改めて思い知らされました。
一昨日、この状況をお客様にきちんと説明し、納得いただくまで、相当なモヤモヤが残りました。

この経験を真摯に受け止め、私も前を向こうと思います。

また、私を引き受けてくれた社長が、このことに関して同じ価値観の人で本当に救われました。
今まで、そうでない上司の方が多かったのも事実です。

そして、ノルマ、査定というプレッシャーも恐ろしいですね。人は、どうにかして成立させなければ、という感情にもなってしまうのかもしれません。

やはり私は保険業界を変えたいです。

53160099

 

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