「がんを抱えて、自分らしく生きたい」
この本の著者であり、抗がん剤の専門家医師である西先生と最初にお会いしたのは、今からもう2年前?近所に「暮らしの保健室」というものができるということで、その説明会に行った時のことでした。
先生は主催者側であり、私は説明を聴いている大勢の中の一人でしたので、私が勝手に先生を知っているだけです。
まさか、2年後に自分が『がん』になることで再会するとは、当時は予想もしていませんでした。
来週、この本の読書会?先生のコミュニティに参加してみようと思っています。
ただ、その日が私の抗がん剤の日(最終日)の翌日の夜。だから、体がちゃんと動いて、バスと電車に乗れればの話です。開催時間が夜であることを考えると私のような病気の人を対象としたものではないのかもしれません←やや後ろ向き
今まで、コミュニティに参加すると、かえって傷つくんじゃないかとか、あれこれ考えてしまいましたが、本にかなり共感したこともあり、このコミュニティには行ってみようと思えました。
『がん』になってから今まで、私は人の言葉に傷ついてきました。『がん』の告知よりも辛い言葉がたくさんありました。
この本を読んで安心できたのは、先生が抗がん剤の専門家だからです。
「『がん』は抗がん剤では治らないことが分かりましたので!」保険会社の研修では、何の根拠もない言葉が、笑いながら、そして当り前のように発せられています。抗がん剤治療をしている私の前でです。
民間療法の話も何十件あったことか。
私は、自分の『がん』の性格をよく知り、なぜ抗がん剤治療をするのかを理解し、自分で納得して治療をしています。
副作用がキツくて、もう年内には逝ってしまうのではないかって思うほどしんどい日もありますが、なぜキツいのかも理解できています。そして、その副作用を対策する薬も、担当ドクターや、看護師さんが一緒に考えてくれる環境にいます。
だからね、こんなに頑張っているのに、抗がん剤は良くない!死が近づくだけ!だからこの方法を!とか言われると、本当に悲しいし、本当に困るんです。
それも、皆さん良かれと思って。善意なんですよね。だから余計に困ります。
この本では、「善意の呪い」という表現をしていました。
もう一つ、本には『緩和ケア』という、末期を想像させるような言葉がでてくるのですが、『暮らしの保健室』こそが緩和ケアという場所だということも分かりました。私にとって、『がん』と診断されたときから緩和ケアという場所『暮らしの保健室』は必要な場所だったのかもしれません。
市民と医療関係者が気軽に繋がれる場所は、すごく心強いです。
まずは来週、このコミュニティに参加できることを目標に、副作用を乗り越えたいと思います。
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