今、変わらなければならないのは上司の立場の人 ~新人が育たないワケ~

少し前にテレビ局からの取材の依頼がありました。
山口県の第一生命の89歳の女性営業がやらかした、19億円詐欺についてです。

一瞬よぎってしまったんです。
いろいろ話すことで、私の仕事が減ってしまうかもしれないと。それこそ、私が毎度、皆さんに言っている媚びですよね。

 

第一生命について

私は、いろいろな保険会社に伺っていますが、その会社ごとの、または営業所ごとのカラーというものがあります。第一生命さんは、上品と言った印象ですかね。おとなしいというイメージが私の中にあります。研修センターも綺麗。

個人的には大好きな会社です。悪い印象は全くありません。

ごく一部というか、この事件の場合、89歳のその彼女だけですよね。その人の問題が、同じ職員である娘さんに対してはもちろん、第一生命の全社員に迷惑をかけています。もし、組織ぐるみであれば、彼女の周りの人たちも罪になります。でも逃げまくるかもしれません。銀行だけでなく保険に関する半沢直樹的なドラマが生まれるといいのに。膿をしっかり出してほしいと思うほど、第一生命の全社員にとっては迷惑な話です。

 

保険会社は金融機関

保険会社は金融機関なので、コンプライアンスに厳しく、しっかりとしています。これが現状です。

しかし、私が保険業界に入った22年前はそうではありませんでした。かなりユルユルの時代だったのかもしれません。
動画では、印鑑ケースである缶の中にたくさんの印鑑があったと話してしまいましたが、意味分かりますか?架空の契約を作っていたということです。そこまではいかないにしても、例えば不備があり、申込書を差し替えとなってしまったときに、加入の意思確認はできているのだから問題ないだろうと、字をマネて印鑑を押してしまったりとか?

今では考えられないことで、こんなことを新人が知ったら、それこそ驚いてしまうでしょう。

繰り返しになりますが、今では起こっていません。と思いたいところです。

 

今回のようなことは、どうして起こる?

2つ考えてみました

①数字を取る人に上司は逆らえない

上司にもノルマがありますから、やってくれる人には頭が上がらないのは当然なのかもしれません。

②ユルユルだった時代に活躍した営業たちが、完璧に正しいやり方に変えられたかと言えば、分からない

難しい人だっていますよね。

 

新人が育たない理由もここにある

入社から1年以内の離職率が90%?とも言われる保険営業。契約が取れずに辞める人がほとんどですが、どうして取れないのかは水面下にあります。

昔のように、イケイケドンドンで取れる時代ではないのに、教えることは昔のままなのです。
やり方を教えずに、知合いから、家族から取ってこい、それを理由に新人は辞めてしまう。その繰り返しに、会社側は麻痺してしまい、“また辞めたんだ、次は?”になってしまう。辞めた側は、保険会社にいいイメージは持たずに、その想いは拡散されていく。保険会社にいいイメージを持たないということは、きっと保険も好きではない。この連鎖をどうにかしなくてはなりません。そう思いませんか?

今、変わらなくてはならないのは、できない新人ではなく、できない新人のまま育てられない上司の立場の人たちです。もちろん、保険営業に向かない人は多くいます。でも、向かないと思われる人が力を発揮できるのもこの仕事です。

この上司なら、この子は成功しただろうに・・・・。何度ありましたかね・・・。残念でなりません。

 

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